会社が抱く自分が抜けた後の穴を感じさせないこと

 大卒入社組で、社会人となって四半世紀を超える50歳の人材といえば、会社としても手放すには惜しいキャリアの持ち主です。

 早期退職制度やリストラなんて言葉があふれている時代ではあっても、実務に長けた社員やマネジメント能力のある社員は貴重な存在となるでしょう。「転職します」「ハイそうですか」とはいかないのもわかります。

 それでも、退職を申し出た時に引き止められてしまったら、それを振り切るにはどうすれば良いのでしょうか?

自分の後を任せられる人間を作っておく

 転職を考えたのがいつのことであったとしても、会社を辞めるには一定の順序があります。法律上の話でいえば、期間の定めのない雇用契約の場合、14日前の通告で問題はありません。いわゆる正規雇用の正社員はこれに該当します。つまり、会社側に「退職します」と通告して14日間が過ぎれば、退職することができるということです。

 しかし、50歳のベテラン社員であれば、通常は抱えている業務に一段落を付けてから退職に動くでしょう。従って、転職を思い立って14日で辞めるなんてケースは多くはないはずです。

 ただ、単に仕事を片付けただけでは有能な人材を引き止める会社側の意思を削ぐことにはなりません。なぜなら、仕事はあとからどんどん出てくるからです。ではどうするか?自分の後を任せられる人間を作っておくのです。

 後任者をしっかりと作っておけば、会社が大きな損失を被る事態は避けられるでしょう。喜んであなたのことを送ることはできないかもしれませんが、後任者を作っておくことで辞めることに納得してもらいやすくはなるはずです。そんなことが、転職を思い立ってからの短期間でできるわけがないと思うかも知れません。しかし、無理な話ではないのです。

それまでやってきたことの総仕上げを行う

 自分が50歳になっているということは、部下や後輩もそれなりに長い期間業務に関わってきています。引き止めにあうほどの実力がある社員なら、部下や後輩にも自分が培ってきたノウハウなどをある程度は引き継いでいるはずです。

 それまでは、自分がいたから全部が全部教える必要もなかったでしょう。しかし、これからは自分の代わりを務めてもらわなければなりません。といっても、基本的な部分は伝わっているはずですので、そんなに労力を要することでもないでしょう。

 要は、総仕上げだと思って抜けた穴が開かないように引継ぎを行うのです。そうすれば、会社の不安も軽くなり、執拗な引き止めもおさまる可能性が高くなるでしょう。

 部下や後輩の実績をある程度手助けすることも、あなたの役割となるかもしれません。仕事を引き継いだからといって、すぐにその後任者があなたの役割をこなせるわけではないはず。退職するまでの期間を使い後任者の実績を作り、それを会社に示すことができれば、引き止めも徐々に和らいでいくのではないでしょうか。

 仕事の引き継ぎ作業、後任者の実績作り、こうしたこともスケジュールに組み込みながら退職までの計画を立てるようにしてください。転職活動や入社予定企業との兼ね合いなどもあり、後任者を作り上げる作業に捧げられる時間と労力も限りがあるかもしれませんが、それができなければ、会社は安心できません。執拗な引き止めを回避したければ、自分の時間などを犠牲にすることも厭わない意識や姿勢が求められるのです。



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